2019年7月14日日曜日

ダウンリバーのお作法

毎度おなじみ流浪のガイド、I&I パドルズのお時間がやってまいりました。(さっきまでYoutubeでタモリ倶楽部みてた)


先日、長良川のカヤックスクール"Sweet Paddle"の石田元子さんと、野尻湖のカヤックスクール"一滴 Paddle & Mountain Guide"の中村昭彦さんに誘ってもらい、三重県の白激探訪、一泊二日の旅に出ておりました。二日で蓮(はちす)川、櫛田川、宮川、大内山川の計4本!二日目には大台町のSUP&カヤックガイドのオリと伊藤さんも交えての5人組で。梅雨の増水で Super Fun River Run! といった感じ。

さて、白激ダウンリバーはチーム戦です。誰がどんな役目になるのか、思いつく限りで紹介したいと思います。白激にはあまり縁がないよという方も、これからやっていきたいなという方も参考にしてみてください。


【人数】ベストの人数は3〜6人かな〜。同じレベルの人で4,5人がベストな気がします。川の中、一旦上流下流に別れてしまえば、合流するには漕ぐしかありません。岩に隠れてしまったり、轟音でお互いの声が聞こえなかったりする中で、全員がお互いに注意を払えるのは5人が限界という感じ。

これ以上の人数になれば、なんとなくでも2グループに別れた上でそれぞれにリーダーが必要になるでしょう。そのリーダーたちは、自分のグループの メンバーをみているだけでなく、違うグループのリーダーとも意思疎通ができなければいけません。


【リーダー】基本的にグループ内で一番漕げて、その川のことを最も知る人です。どの区間を漕ぐか段取りをして、メンバーをみながら漕ぐペースを考え、もしものレスキューの場合にリードできる人。リタイアの判断もするべきでしょう。


【装備】ロープ、カラビナ、ファーストエイド、携帯 etc。。詳しくは別の機会に。


【回送(シャトル)】川下りで最も多い質問がこれ。スタートとゴールに車を置いておく、というのが正解なんだけど、初めてでは説明しても訳がわからないでしょう。慣れてくると二言三言で伝わったりするんだけど..

どうしてもこの区間を漕ぎたい!という時には、不便であってもボートを担いで歩くこともあるし、回送にめちゃくちゃ時間がかかることもあります。それよりも回送しやすいポイントをスタート・ゴールに設定することのほうが多いです。


【一番艇】ファーストボートと呼んだりもしますが、先頭を漕ぐ人。チームのリーダーであることが多いけど、そうでなくてもOK。とにかく、その川を最も安全に漕ぐことができる人。最も漕力のある人、最もその川に習熟している人が先頭を漕ぎます。

一番艇は前方がわからない状態で漕ぐので、最もリスクが高いです。よく知った川でも、その日その時の状況が、前回と同じである保証はありません。また、何かあった場合にも助けてくれるメンバーがいません。逆に一番艇の役目としては、
  • 後ろのメンバーにラインを示す
  • 下流でレスキュー態勢をとる
などがあります。

でも一番最初に漕ぐのは、一番エキサイティング。それが役得。いつも後ろを漕いでるだけの人も、たまには一番艇やってみましょう。チームの了解を得て、ね。僕も先輩にくっついて漕いでた時には「ここ、一番いっていいっすか!?」「ここはやめときー」とか、逆にいけそうだったら先輩から「一番いってみる?」とか、そんなの繰り返してました。今も.. かな。


【最後の艇】シンガリも大事。チーム内で2番目に漕げる人が最後に漕ぎます。メンバーがどこかで取り残されているかもしれない。そんな場合に備えます。ひょっとしたら上流から他のチームが漕いでくるかもしれない。その場合、上流チームに待ってもらうことになりますが、チーム間の連絡役にもなります。


今回、僕以外のメンバーにとっては初めての川。
僕は何度か漕いだことがあるので、僕が一番艇。

【基本は一列】川幅が広く流速も遅い場合には、いろんなラインが取れますが、そうでない場合には一列で漕ぐのが基本。漕ぐスペース限られてるから。人の邪魔してしまうと顰蹙ものだし、危ないわな。

前方の瀬が近づくにつれ、だんだん一列になっていく

でかいログ(倒木)が。非常に危険なので慎重に避ける。
早く察知して後続メンバーに指示を出すのも一番艇の役目

【スカウティング】漕ぐ前の下見のこと。カヤックに乗ったままでもスカウティング。単純に "見る" とか "おりる" (ボートから降りて見る)と言ったりもします。瀬が安全かどうかの確認、ラインの見極め、漕ぐか否かの決断したり、とても重要。というか、先がわからないところに突っ込むなど危険極まりないので..


どこが危険ポイントか。それを避けるためには、どこを通る必要があるか。自分の技量でそこを通れるか。もし失敗した場合、どうなるか。沈脱した場合、誰がどこでどのようにレスキューするか、等々。全てクリアになってからスタートです。余裕があるなら、どのラインが一番チャレンジングか、どのラインが一番かっこいいか、楽しいかなんて考えます。


ロープのスタンバイして、カメラのスタンバイして、漕ぐ順番決めて.. めちゃくちゃワクワクする時間。緊張で心拍数も呼吸も上がる。


【ポーテージ】漕がないと決めたらボートを安全な場所まで運んで再スタート。ボートを運んで歩くことをポーテージといいます。単に "担ぐ" とか "歩く" ということもあります。自分でラインが見えなければ、ポーテージするのも大事な選択。後で悔しい思いをするかもしれないけど、悔しさをバネに、次の機会に向けて練習しましょう。

困るのは、ポーテージできない場合。周りが絶壁で歩くことができなければ、ポーテージもできません。特に初めての川の場合では、ポーテージできるかどうかもわかりません。岩の壁に囲まれた渓谷をゴルジュと言いますが、ゴルジュエリアに入る時には特に注意が必要です。


【ライン】漕ぐラインのこと。下の三枚の写真、みんなちょっとずつアプローチが違います。スカウティング時にラインを考え、実際に漕いでみてイメージ通りに漕げたか、メンバー同士でここはどうだった、そっちはどうだったなんて話をするのも楽しい。





【スタートポイント・ゴールポイント】はっきり言って知ってる人に教えてもらうのが一番早い。川の下見で最も時間がかかるのがこれでしょう。まずは川へのアクセスの有無、歩く(カヤックを運ぶ)距離、乗艇スペース、駐車スペース、など..。山道で気付かなかったけど、少し移動すれば歩きやすかったなんてこともあるあるです。慣れてきたら「まぁここでええか」という決断も早くなるし対応力もあがりますが..



このあたりでヒルがくっついていた

大事なポイントを忘れてるかもしれませんが... だいたいこんな感じかな。これは経験者同士であれば、口にせずともやっていることだったりします。目配せだったり、どのラインを漕いでいるかでも自分の意思表示ができることもあります。




例えばこの三枚の写真。上から順に繋がった、なかなか長い瀬です。瀬の入り口で沈脱するかなりの距離を流されます。全員上陸してスカウティング。なんとなく僕が見張り&写真係となり、4人の写真をとることに。こういう見晴らしのいい場所では下流メンバーからも上流メンバーからも視認しやすいので合図を送る役割にもなります。

1番を漕いだのは中村さん、2番は石田さん。ふたりとも超ベテランのスーパーパドラー。難なく瀬を越えていきます。上流で待つ二人は、現地のこの川はよく知るもののここまで増水した機会はこれまでなかったみたい.. 先に漕いだ二人のラインを見て、順に漕ぎ出しました。最後は僕。

ここで注目したいのは三枚目の写真。漕いでいるのは2番艇石田さん。実は、この石田さんが漕いでいるあたりの左の岩の後ろに、1番艇の中村さんが待機しているのです。もし3、4番艇に何かあるとすれば、特に激しい瀬の前半。激しい流れが終わるここでレスキューできる可能性があるので、待機しているんです。そして2番艇の石田さん、中村さんの位置では止まらず、このままもっと下流まで漕いでストップ。もし中村さんの位置でレスキューできなければ、あるいは中村さんの位置より下流で何かがあれば、もっと下流に待機しておく必要がある。そのために石田さんは下流に向かいました。

ずっと見てたわけではないので推測混じりですが、だいたいこんな感じだったと思います。

この意思疎通。やりとり。事前に打ち合わせしたものではないんです(してたかも知れんけど、たぶんしてない)。たぶん目配せなりして、「僕はここで待機してるよ」「わたしはここでは止まらないよ」という意思疎通ができればOK。それでお互いの役割も把握できます。

僕が1番、2番でも同じことをしたとは思うけど、こんなスムーズにできたかな?と思います。ほんとマジでスーパーパドラー。というか、お互い信頼関係もある経験値の高いガイドなんだなと再認識。マジリスペクト。

こんなこと書かれると、中村さんも石田さんも「恥ずかしいからやめてくれ笑」と思うかもしれないし、僕もハンターハンターの解説してるみたいで恥ずかしくなってきた笑


こんな感じでダウンリバーはチーム戦。段取りも漕ぐラインもレスキューも、各々がそれぞれの役割をもって動きます。この記事ではざっくり紹介しただけですが、実際の中身については、川の上で考えたり試したりしてもらいたいな〜と思います。

2019年7月13日土曜日

U25 選挙割、します!参院選2019




【参院選 2019】7/21に迫った参議院選挙。今回も選挙割!ツアー料金500円引き!します!投票済証もらってきてね

割引期間 : 7/21〜9/16 (期間中1回のみ)
対象:25歳以下の有権者


はっきり言ってカヌーなんてもん、社会の中でも家庭の中でも優先順位はめちゃ低い。お金が無ければできないし、法律で禁止されてもないのに前例がないからやめて、とかめっちゃ多い。ダムや堰堤を作りますなんて時にカヌーで遊ぶ人の事なんて誰も考えてくれない。


でも考えてみてほしい。山にも川にも海にも恵まれたこの国で、カヌーで遊んでる人がいる風景と、全部がコンクリで固められた風景。どっちがいい?


今どきそんな極端なことにはならないかもしれない。でも大事なのは、カヌーで遊んでる人がここにいるよ!と声を出すこと。ちょっと変わった”普通”からは外れてるかもしれんけど、そんな人がここにいるよ!と手をあげること。


誰もが自分の意見を言える世の中なら、カヌーはなくならない。だからみんな自分の意見を出してください。その声がなくなると、みんな無視されてカヌーで遊ぶ人なんていなくなってしまう。


I & I と全然違う考えであってももちろんOK。ちなみに僕は投票先決まりましたが、その人の意見に完全に賛成してるわけでもないし、信用もしていない。猜疑心強めなので。でも「カヌーで遊んでる僕がここにいるよ」を一番真剣に聞いてくれそうな人に入れようと思ってます。


みんな、自分の大事なことを一番聞いてくれそうな人に入れたらいい。よくわからんよって言う人は相談してください。多少勉強したから参考にしてください。やっぱり投票やめとくわってなっても怒らへんよ。


そんなこんなで楽しい夏を迎えましょ〜

I & I Paddles
** 神戸/大阪⇔カヤックトリップ **
www.iandi22.com
iandi.paddles@gmail.com