2019年8月7日水曜日

レスキューナイフのお手入れ

カヤックの装備の一つで、ほとんど使う機会がないけどとても大事なものの一つ、レスキューナイフ。リバーナイフと呼んだりもします。

基本的にはロープを切るためのものです。沈脱した場合などにロープを使ってレスキューしますが、そのロープが絡まってしまった場合に切断します。流れがある場所で身体にロープが絡まると、非常に危険。ロープ使用時にはナイフも必携と言われる理由です。


ナイフそのものが緊急時にロープを強引に切断するためにデザインされているので、刃も厚く、スパッと切れるようなものでもなく、普通のナイフとしてはけっこう使いにくい。

実際の使用頻度はめちゃくちゃ少ないです。藪やツタを払ったり、ちょっとした場合にも使いますが、ロープ切断に使ったのは過去一度だけ。ロープバッグが川底に引っかかり回収できなかったときに(人間やカヤックなどはすでに救助済みでした)、使いました。ロープバッグは川のゴミとなりました(川の神様、ごめんなさい)。

このナイフを自分のPFD(ライフジャケット)に取り付けていますが、今回取り付けをしなおしたので、せっかくなので書きたいと思います。あくまで僕の方法であり、他にいい方法があるかもしれませんが、参考にしてみてください。



僕の場合、左の肩口に取り付けています。今回はリーシュバンドがボロボロになってしまったのと、ナイフのサヤが壊れてしまったのを修理しました。


ナイフのサヤは2枚のプラスチックを、金属のリベットでとりつけられていましたが、これがサビてボロボロに。


リベットはなかったので、ボルトで留めることにしました。このサヤには、ナイフが外れにくいようストッパーがついています。カチッと入れる感じ。でもこのストッパーにはロックがありません。引っ張ればそのまま抜けてしまいます。これはとても怖い。


というわけで、こういうバックルのついたアクセサリーバンドを使って、ロックします。今回、このバンドのリングもサビていたので交換しました。後でリングではなくアクセサリーコードに替えたけど。


こんな感じ。左の黄色のヒモで、バンドの片側とナイフ本体を結びました。バンドの他端にはリングをとりつけ、さらに結束バンドでサヤに固定しました。

  • きつすぎてもダメですが、ゆるすぎるともっとダメ。緩いとロックの意味がない。
  • ナイロン製の結束バンドは紫外線に弱いので、しばらくすると勝手に切れてしまう。
  • 結束バンドの余った部分はキレイに切っておく。ロック部分は裏になるように。ライフジャケットの肩口は自分の手がよく当たるし、レスキュー時にヴィクティムの顔や手が近くなるので、不必要な怪我を避けるため。



サヤの裏を見ると、取り付け用部品がついています。下のPFDの右胸上部に黒い四角のものがついていますが、こういう場所に取り付けられるようになっています。
https://www.stohlquist.com/life-jackets/touring-pfds/drifter.html より

ところが、このホルダーに取り付けるだけではナイフがしっかり固定されてくれず、ブラブラしてしまうことも多いです。ホルダーがついていないこともあるし、ついていても自分の好みの場所にあるとも限りません。


という訳で、僕の場合は結束バンドで直接固定しています。

使用時にはバンドのロックを外し、下に引き抜きます。流水での使用を想定するなら、1分1秒を争うことになるかもしれません。いつでも使える場所に装着することが必要です。静水であればポケットに入れていてもいいかもしれませんね。




まとめ

  • ロープ使用時にはナイフ必携。ロープが体に絡まった場合に切断するため
  • (流水では特に)いつでも使用できるよう装着し、ナイフの取り出し練習もしといたほうがいい
  • サヤからナイフが不意で出てしまうことを避けるために、ワンタッチのバックルがついたアクセサリーリーシュなどを使用することが多い
  • 装着部位は自分に合った場所を。結束バンドの使用は何かと便利

(注意)
  • PFDの突起物は、それ自体が怪我の原因となりうることを忘れずに(手や顔を傷つけたり、引っかかったり)
  • 結束バンドは紫外線劣化が激しい。交換用バンドも持っとくとベター

この記事は、あくまで僕の工夫がベースです。もっといい方法があるよ〜という方、ぜひ教えてください!とりあえず、今回やってみたことのご紹介でした。

I&I Paddles 

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