湖西を行けば必ず目にする、湖面に突き出た大きな鳥居。白髭神社。由来も何にも知らんのですが、琵琶湖に臨み、近江の人々の信仰の大切な拠り所であったことは間違いないだろう、なんて思うのだ。
いま調べてみると、創建は25年(ふる!!)、御神体は猿田彦命。猿田彦が白い髭の老人の姿として描かれる故に"白髭神社"なのだそうだ。猿田彦は天孫降臨の際にニニギを道案内した国つ神で、後世には道祖神と結びついている。他にこんなことを書いている人もいた。朝鮮半島から来た人々の定住地で"新羅"がなまって"白髭"になった、とか。渡来人は髭もじゃだった、とか。なぜここに?日本海と琵琶湖は実はとても近いのだ。
なんてことを知った。妄想タイムスリップ。いや、早送りされる映画をそれと知らずに、観ている感じ。
カヌーなんてものをやっていると、水面は"移動できる場所"と感じるようになる。陸路が曲がりくねっていようとアップダウンが激しかろうと、水面は直線距離をいける。なおかつ、大きなボートになれば、いくらでも荷物を運ぶことができる。琵琶湖などは京都と日本海を結ぶ高速道路だ。
日本海から来た人々が、鯖街道を通って琵琶湖に着く。そこまでくれば大津、京も目と鼻の先。淀川を行けば大阪湾まですぐの距離となる。天孫降臨のルートも違うだろうし、渡来人説も正しいかどうか知らないが、鳥居の向こうに琵琶湖を望み、"うみ"と繋がる向こうの世界に思いを馳せたことは間違いないのだ。
日本の自然は"大自然"でもない。人間が、ともに歴史を作ってきた自然なのだ。
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今回は白髭浜から鳥居までの往復ショートコース。いつも来てくれるお客さん、ここをご希望ってことでアレンジいたしました。泳いだり持ってきてもらったSUPもしてみたり。"いま"の人の、自然との遊び方も悪くない。
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